美しい瓦と漆喰の塀の写真

高い断熱性・通気性・遮音性で快適な暮らし

丈夫で長持ち、そして美しい

地球にやさしい自然素材

やっぱり瓦屋根が落ち着きます

瓦屋根工事いろいろ

代表 森下克徳
代表 森下克徳

「瓦ってそんなに違うの?」って、お客さんによく聞かれます。太陽や雨風、気温の寒暖などからおうちを守る屋根にどんな素材を使うかは、実は暮らし心地に直結しています。この京都で、1000年以上もの時をかけて進化してきた瓦屋根は、やっぱりいちばん暮らしやすい屋根なんですね。そんな瓦と当店の瓦屋根工事について紹介します。

瓦の特徴とメリット

高い耐久性

日本で現役最古の瓦
現役で使用されている日本最古の屋根瓦
【奈良・元興寺本堂(極楽堂)の一部の瓦】

瓦は非常に丈夫で耐久性があり、長期間使用することができます。奈良の元興寺本堂では、製造から1,300 年以上経過した今も現役で使用されている瓦があるほどです。地域の気候特性に合致した瓦は、適切な工事で適切なメンテナンスをしてやりさえすれば、数十年から数百年も持ちます。現在の工法であれば耐震性や耐風性も非常に高く、瓦は長く安心して住める屋根材といえます。

高い耐火性

瓦は非常に耐火性が高く、火災のリスクを軽減するのに役立ちます。これは、特に火災が起こりやすい地域や建物で重要な要素となります。なんと言っても瓦自体は一切燃えませんし、適度な厚みと重みは飛んできた火の粉が屋根に燃え移るのを防ぎます。瓦は万が一でも財産を守ってくれる屋根材といえます。

美しい美観

瓦は美しいデザインと色を持っており、家や建物の外観を向上させることができます。瓦は様々な形状、サイズ、色で利用できるため、建築様式に合わせて選ぶことができます。また京都市内では、地域の景観を作り出す重要な要素として、地区によっては瓦の仕様が規定されているところもあります。瓦は家屋を美しく特徴付けるとともに、京都の美しい景観を作り出す屋根材だといえます。

高い通気性・遮熱性

瓦は太陽の熱を効果的に反射するため、夏場の冷房費を節約することができます。また通気性も高いため、建物の内部の湿気を放出することができます。(※注:通気性を活かして室内の湿気を放出するには、下葺材として透湿防水ルーフィング、または野地面換気部材を使う必要があります。)瓦は省エネで財布にやさしく健康的な屋根材といえます。

高い遮音性

瓦は適度な防音性があり、外部の騒音を低減する効果があります。もちろん外界と接するのは屋根だけではなく壁もありますから、瓦だけで万全なわけではありません。しかし、瓦の適度な厚みと重みは、空気の振動としての音が当たったときにその振動を止めてしまうので、裏側に音を伝えにくいのです。これが金属板や薄く軽い屋根材であれば、振動がそのまま屋根材を震わせるので、それが裏側にも音として伝わってしまいます。瓦は落ち着いた住環境を作り出す屋根材といえます。

環境に優しい

瓦は天然の素材から作られており、環境を汚染するようなことはありません。リサイクルも可能です。瓦は環境に配慮した持続可能な建築材料といえます。

ミニコラム・高耐久の証、屋根材最長の「瓦60年保証」

三州鶴弥・粘土瓦60年保証

三州瓦メーカーの「鶴弥」さんは、2023 年1月1日以降に引渡される新築物件に使用された粘土瓦に対して、60年間の製品保証を開始しました。これは物件を販売した住宅会社に対して提供される保証です(要登録)。保証期間60年の間に「製品の変質による割れ、欠損、釉薬面の剥離」が発生した場合は、規定に基づき補償を行うというものです。

鶴弥さんはこのために、1968 年の会社設立当時に施工された鶴弥さんの瓦を使った物件の検証を行っています。その結果を踏まえた60年保証なのですね。瓦の高い耐久性が、改めてはっきりしたという事です。

当店はその鶴弥さんの登録施工店です。60年保証の瓦を使った工事も、もちろん承っています。

瓦のメンテナンスについて

代表 森下克徳
代表 森下克徳

瓦はとても長寿命の屋根材なのですが、それは適切なメンテナンスが加えられてこそです。2022年以降、新築では国土交通省の告示によってガイドライン工法が義務づけられていますが、この工法であればメンテナンスと言うより点検程度で長年月過ごせるでしょう。
しかし、かつての土葺き工法の場合は、30〜40年で葺き直すのが前提。これは、瓦自体はまだしっかりしていても、下地に固定するための接着剤としての葺き土が弱って、瓦が下地からはがれてズレてくるからなんです。
古い瓦屋根を10年以上ほったらかしにしているとしたら、何らかの処置が必要になっていると思われます。ここでは、メンテナンスで行われる瓦工事を紹介します。

瓦補修・交換

漆喰補修

棟瓦積み直し

谷樋取替え

ズレ戻し及びコーキングロック

部分葺き替え

全面葺き替え

ミニコラム・意外と見過ごされがちな下葺材

透湿防水遮熱ルーフィング「遮熱エコルーフ」
高機能長寿命の透湿防水遮熱ルーフィング「遮熱エコルーフ」

瓦の下には、昔であれば杉皮や木を薄く削って貼り合わせたトントン板と呼ばれる下葺材が使われていました。瓦という屋根材は、暴風による横殴りの雨になると風向きによっては、瓦の重なり目の間から雨水が後ろ側に侵入することがあります。そんな時に侵入した雨水を軒先まで流して、雨漏りにならないようにするのが下葺材の役目です。これを二次防水層と言います。

現在でも下葺材の重要性は変わりません。いや、ゲリラ豪雨など昔よりも激しい雨が増えている現状からすると、より二次防水層の重要性は増しているといえます。

ところが、後から目に見えない部分なので、安易なコストカットの標的にされてしまいやすいという現状があります。例えば瓦は60年保証の製品を使ったとしても、その下の二次防水層が10年しか持たないとしたら、60年もつ瓦の意味が無くなります。また、昔の杉皮などは通気性があって室内の湿気を屋根面から逃がしてくれたわけですが、現在主流のアスファルト系の下葺材はまったく通気性がないので、これまた湿気を逃がしやすい瓦の特徴を殺してしまうとも言えます。

当店は、瓦の葺き替えなど長期の耐久が求められる場合、50年以上の耐久性を持ち雨水の侵入は防ぐものの室内の湿気は逃がすという、透湿防水ルーフィングを基本の下葺材としています。さらにオプションで遮熱性能を付加した遮熱透湿防水ルーフィングもご用意いたしております。後から見えない下葺材も、誤魔化しのないきっちり工事を行います。